2003年日語(yǔ)一級(jí)真題和答案

りすると、と
①
つぜんクシャミがとまらなくなったり、おなかをこわしたりする。
もともと、文章を書(shū)くのがいやだ、ということもある。が、それ以上に手紙を書(shū)くのがいやなのは、あの形式のせいである。
まず、「拝啓」というのが気に入らない。拝啓というのは「つつしんでもうしあげる」というイミらしいが、いまどきそんなことを知っている人は、あまりいない。イミもわからずに、なぜ「拝啓」なんて書(shū)かなければいけないのか、ぼくにはまったく理解できないのだ。
(中略)
ま、いちがいに「形式」がいけないとは言わない。もともと形式というのは、みんなの便利さのためにあるものだ。形式があるからこそ、ぼくたちは余分なことに余計(jì)に神経を
②
使わずにすむ。もし、手紙の形式というものがなかったら、ぼくたちは手紙を書(shū)くたびに、「どう書(shū)きだせばいいだろうか」とか、「こう書(shū)いたら失禮にならないだろうか」とか、あれこれこまかいことに気をつかって、書(shū)かないうちからクタクタになってしまうかもし
(注1)
れない。
が、そういう形式の効用は十分認(rèn)めたうえで、なおいまの手紙の形式は死んでいる、と
(注2)
ぼくは思う。で、それがぼくたちの首やからだに巻きつき、ぼくたちの手紙を窒息狀態(tài)に追い込んでいると思う。形式をちゃんとこなせばこなすほど、手紙からどんどん生気が失
(注3) (注4)
われていくのだ。
(天野祐吉『バカだなア』による)
(注1) クタクタになる:とても疲れる
(注2) 効用:役に立つこと
(注3) ちゃんとこなす:うまく使う
(注4) 生気:生き生きした力
問(wèn)1 ① 「手紙というのが、どうも苦手である」とあるが、その一番の理由は何か。
1 文章を書(shū)くのが好きではないから
2 手紙の形式が好きにならないから
3 手紙をどう書(shū)き出せばいいかわからないから
4 手紙を書(shū)こうとすると體の具合が悪くなるから
問(wèn)2 ② 「余分なことに余計(jì)に神経を使わずにすむ」とは、たとえばどんなことか。
1 疲れたり、體の調(diào)子が悪くならないように心配しなくてすむこと
2 書(shū)き始めの表現(xiàn)や相手への禮儀を表す言葉を考えなくてすむこと
3 相手の使う形式に合わせて、自分の手紙の形式を変えなくてすむこと
4 自分で考えた言葉をどんどん使って、相手に失禮になっても気にしないこと
問(wèn)3 筆者は手紙の形式についてどのように考えているか。
1 形式はないと不便だが、現(xiàn)在の形式は手紙を書(shū)く意欲を奪うものだ。
2 手紙の形式のもともとの意味を知れば、よい手紙が書(shū)けるようになる。
3 相手に対して失禮な手紙を書(shū)きたくならないなら、形式は無(wú)視した方がよい。
4 形式があるからこそ、自由に好きなように相手に手紙を書(shū)くことができる。
(2) 人間と動(dòng)物、動(dòng)物と機(jī)械は、それぞれ決定的に異なる何かがあるのだろうか。そ
れとも、その違いは、距離の差にすぎないのだろうか。
ここでは、たとえばそのなかの二つ、動(dòng)物と機(jī)械の差を考えてみよう。たしかに機(jī)會(huì)は無(wú)生物であり、動(dòng)物は生物の一部にほかならない。( ① )は対立する概念なので、機(jī)械と生物はまったく異なるものということになる。
だが、たとえば現(xiàn)代の自動(dòng)車工場(chǎng)では、日々、ロボットを使って自動(dòng)車が製造されている。この様子は、極端に言えば、まるでロボットが自動(dòng)車をつくり続け、人間の労働者は、あたかもそのロボットの補(bǔ)佐役のようであるとも言える。そして、この工
(注1) (注2)
場(chǎng)のシステム全體を見(jiàn)ると、それがひとつの生き物のようである。これは、機(jī)械が機(jī)械を生んでいる、動(dòng)物で言えば「世代交代」をしているかのように思える光景だ。
「世代交代」は、「自己増殖」と並んで、生物と無(wú)生物を分ける、生物の決定的な特
(注3)
徴とされている。だが、上記のように、今日のロボットや自動(dòng)車は機(jī)械であっても、またその巨大な集積であるFA工場(chǎng)は機(jī)械システムであっても、「世代交代」という
(注4) ②
機(jī)能をもっており、少なくともその面では、動(dòng)物もしくは、動(dòng)物の種の姿に近いと考えることができる。そう考えると、生物とは対立するはずの機(jī)械も、その違いは単に
③
距離の差に過(guò)ぎないと言える。
(奧野卓司『人間.動(dòng)物.機(jī)械―テクノ.アニミズム』による)
(注1) あたかも:まるで
(注2) 補(bǔ)佐役:仕事を助け、補(bǔ)う人
(注3) 増殖:増えて多くなること
(注4) FA工場(chǎng):生産システムが自動(dòng)化されている工場(chǎng)
問(wèn)1 ( ① )に入る適當(dāng)なことばはどれか。
1 生物と動(dòng)物
2 生物と人間
3 無(wú)生物と生物
4 無(wú)生物と機(jī)械
問(wèn)2 筆者は自動(dòng)車工場(chǎng)における人間の役割はどのようだと言っているか。
1 ロボットではできないような作業(yè)をしている。
2 ロボットが自動(dòng)車をうまく作るのを助けている。
3 ロボットが自動(dòng)車を作るのを見(jiàn)ているだけである。
4 ロボットに指示を與え、う
